未来観測

プライド

あの放課後の日。
あたしは自分の気持ちを自覚してからというもの
より一層仕事に励むようになった

他のものが立ち入る隙なんてないように
一心不乱に目の前のことをやり遂げていく。



だって。

こんなの一瞬の気の迷いだって思いたかった。

あんな気まぐれな言葉に心が揺らいだなんて
そんなの自分じゃないって思いたかったから。




終業式の日。
全校生徒が体育館に集まる中で

あたしは予想通り、彼の姿を見つけてしまった


随分と久しぶりに見る彼の姿に
やっぱり胸のドキドキがおさまる気配はなかったけれど

それでもあたしは
彼と目を合わせることはできなかった




メールを送る勇気なんてないくせに
あの手紙はまだこっそりと私の手帳に挟んであって

馬鹿みたいに何かを期待している自分に
一番幻滅していたのは私自身だったのかもしれない




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