EMERALD


傷つかないための予防線を、誰にでも引いてしまう

卑怯とか、ずるいじゃない

臆病なだけかもしれない


「・・・・・・君と、友達以上になる可能性は、あるのかな?」


何気ない言葉に、一番驚いたのはレオナード自身

告げた言葉に、後悔よりも先に、戸惑った


「ないと、思うわ」

「何故・・・?」

「初めから終わる関係なんて、悲しすぎるもの」


にっこり微笑んで、世羅は席を立った


「また明日。・・・殿下」


< 106 / 627 >

この作品をシェア

pagetop