EMERALD


真面目な顔で聞いてくるジャンに、世羅は苦笑してしまう


「身分不相応な望みを抱くほど、私は幼くはないですし、夢を見るほど乙女でもありませんから。目の保養には良いですけど」


笑う世羅に、ジャンは安心したように息をついた


「別に、貴女が悪いというわけではないんです」

「心配しなくても、殿下は賢い方でしょう?間違いは起こさないと思います」


自虐的な台詞だということを、世羅は分かっているのだろうか?


< 133 / 627 >

この作品をシェア

pagetop