EMERALD


廊下に置いていた荷物を手に持ち、七緒は世羅に微笑む


「お母さん、行くわね。あんまり難しいことばかり考えるものじゃないわよ。老けちゃうから」


部屋の扉が閉められて、静けさが戻る

課題に向き直り、置いていたペンを手に取る


「・・・・・・・・・・・・」


やる気が起きなくて、手に取ったペンを再び机に置く

夏の暑さで汗が出る

手の甲で拭うが、首筋や頬に、再び汗は伝う


「喉渇いた・・・」


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