EMERALD


優しかったけれど、同時に荒々しく、悲しい口づけ


「・・・・・・・・・さよなら、セーラ」

「・・・・・・・・・さよなら、レオナード」


その手を離して、2人は微笑む

大丈夫

大丈夫

もう、泣かない


貴方が行くまで

君と別れるまで


もう、泣かない




《殿下、迎えが来ました》

《分かった》


世羅は泣かなかったし、レオナードも振り返らなかった


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