Morning moon
「実は、俺達付き合ってる。」

「やっぱり…。」

「ごめんね奏美。隠すつもりじゃなかったの。でも本当に剣ちゃんの言うとおり、全部終わってから話そうって決めてたのよ。」

「大丈夫だよ。でも良かったね理華!想いが通じたんだね。」

「ありがとう奏美。」

奏美に向いていた気持ちを、見事自分の方へ向けさせた理華はすごい。

「俺もな、奏美一筋だったけど、理華がマネージャーやるようになって、一緒にいる時間が長くなってさ、こうだんだん…な。」

「何言い訳してんのよ。そんなことしなくたっていいじゃない。別に私と剣が付き合ってわけじゃないんだしー。」

「そりゃそうだけどよ。お前に色々宣言してたからさ、なんかちょっとばかしな。」

「勝手な宣言でしょ?私はなんとも思ってませーん。」

グラスの中の氷がカランっと音を立てて崩れた。
< 316 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop