ひと夏の経験








「大丈夫か?」




ノックもしないで一輝くんが部屋に入ってきた。





「かってに入ってこないでよ」




「ごめん」




一輝くんが椅子に腰を落とす。


勝手に座るなよ。




「あのさ…いきなりの事でビックリしたのはわかるけど、別に怒んなくてもいんじゃね?きっと事情があったんだし」





「事情があったなら尚更。相談くらいしてくれたって…」




相談くらいしてくれたっていいのに…








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