ひと夏の経験
「ごめんね…愛菜が食べたから」
「違うよ!気にしないで」
「それより、どういう事なの?」
「私もわかんないんだってば。いきなり、お母さんの友達の息子がやってきて一緒に暮らす事になって、次の日にはお兄ちゃんとなのる男がやってきて…ほんと意味わかんない。」
そう言ってからアイスを全部口に入れた。
「なんじゃそれ!嘘みたいな話だね」
「ほんとだよ。嘘みたい」
また二階から誰かが降りてくる。