Black★Joker【完結】
すると、優は小さく頷いた。
「……昨日は言いすぎたよ。美空、ごめんね」
「ううん、あたしこそ……」
「歩きながら喋ろうか?」
「だね」
あたしと優はギクシャクした雰囲気のまま揃って歩き出した。
「ねぇ、優。昨日は龍馬と一緒だったの?」
いつものように隣を歩いているのに、優との間に見えない壁を感じる。
重たい沈黙に耐えられずそう尋ねると、優の顔色が変わった。
「昨日は一緒だったけど、もう一緒にいることはないと思う」
「……え?どうして?」
「僕が不良を嫌いなの、美空も知ってるでしょ?」
優は遠くを見つめながらそう言った。