Not Forgiven?



「…これはやらかしてくれたね」

「ほんとにすみません……」



私が謝ったところで、事態が落ち着くわけじゃない。


そう、今この事態をおさめられるのは……



「由稀、なんか言ってよ」

「…なんて?」

「……『みんな愛してるよーっ』、とか」

「…ちーちゃん、アイドルのコンサートじゃないんだから」

「と、とにかくみんなの注目をこっちに集められるようなことを言っ……」



───…その瞬間だった。


舞台の際に立っていた私の足が、誰かに引きずられた。



< 262 / 308 >

この作品をシェア

pagetop