100円のﾒﾛﾝﾊﾟﾝの幸せ。

学校の帰りに、彼が仕事している時間を見計らって、私はパン屋へと駆け込むのだ。

目の前には焼きたてパンの良い匂いが、私の鼻をくすぐる。


いつも買うのは決まっていて、100円のﾒﾛﾝﾊﾟﾝを購入する。


レジに向かうと、赤津川さんが
｢いつも、パンを買ってくれてありがとうね……｣

そう言いながら、パンを袋に包んでいく。

１度、レジから離れたかと思うと
｢今日は特別に、もう１個オマケに入れておくね｣

そう言うと赤津川さんは、ﾒﾛﾝﾊﾟﾝを袋に入れてくれた。


｢でも…｣


｢俺のおごりだから…気にしないでね｣
ニッコリと笑った顔が、とても似合っていて、胸がｽﾞｷｭｰﾝとなった(笑)