霊務2
【秘書スタートー3】




その日の午後。





ヒスブルが
礼子の元へと
近付いてきた。






何やら表情が
何とも言い表せない顔を
している。






「叶さん…
社長から話は
聞きました…

それでアナタはいいの?」







……?

いきなり何を…?







ああ、避暑地の話か。







「避暑の話?
もちろんいいですよ★」







そう言うと、
課長は納得した。







「分かったわ……
机の上を片付けて
おきなさい。

みんなにも言っとくから」







机…?



もしかして明日からでも
行けるのかな?







どんどん礼子は
都合良く考える。






片付けておけってことは
仕事サボって長期に
避暑地に旅行?

ヒャホウ!!!







「カメラカメラ~♪」







そう
ご機嫌に礼子は
言っていると、
課長は何も言わず
その場を後にした。






(カメラなんて
やっぱりこの子…

社長にまで盗撮して
弱みを握ったんだわ…

『社長秘書』だなんて…)







いつまでも
勘違いしたまま、

礼子の上司は
これで役目を終えた
< 132 / 320 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop