霊務2
【やる気になったのは礼子ー25】






上から様子を
見ていた礼子は

無事に金丸が地面に
到着すると
慌てて下へ降りる階段へ
走り出した。







「ヤバいヤバい!
逃げちゃう!!」







そうして
一階にたどり着き

受付をマッハで
通り過ぎると

玄関を飛び出した。






あれ……?







パッと歩道を見ると、
まだ金丸は
上を見上げながら
呆然としている。







逃げてない?







逃げてないのではなく
金丸はあまりの事に
腰が抜けて
逃げれないのだ。







クスクス。
クスクス。







通る通行人の女子高生も

スーツ姿のオッサンが
地面に
へたれこんでる姿を見て
笑っている。







どうやら誰も
フワフワと風に乗って
落ちてくる
金丸を見た目撃者は
いないようだ。







礼子は一歩一歩
近付き
金丸の真後ろに立った。







「さあ…観念しなねっ」







ガッと
首根っこを
猫のように掴み

金丸をめしとった
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