霊務2
【初イビリ体験ー20】




それにしても
派遣した霊が
揃って来ないとは…?







「あまりにも
おかしい…

これは夜にならないと
分からないかもね…」







「そう、頑張ってね
お二人さん」







礼子はまるで他人行儀だ







「礼子君!冷たいなあ!

手伝ってくれても
いいじゃないか!」






オッサンは
礼子に協力を求めるが
サキはそれを止めた。







「…いや、いいんだ…

霊の問題は
霊が解決しないと
いけない。

生きてるこの子に
頼むのは、
スジが違う。

それを分かって
きっとこの子は
協力を断っているんだよ」







そう言うが、

ホントは早く帰って
ドラマを見たいだけ。







それを長年の付き合いで
オッサンは分かっていた







「ハア…仕方ない。
我々だけで調査するか…」







「ああ。
今日の夜にでも
調べてみよう」







サキがそう言うと、
ちょうどよく
六時の時計が時報を
知らせた。








「それじゃあ、
何か分かったら連絡
ちょうだいね~!

んじゃあね~」








そのまま二人を残し
バタンと部屋を
出る礼子。







いつもの彼女のペースだ








しかし、
今回ばかりは
そんな彼女のペースが
間違っていたと
すぐに気付く……







この日を境に、
オッサンとサキの姿は
消してしまったのである…
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