俺様彼氏と空手彼女











それからもう一つ変わったこと。







クラスのみんなから、無視されてる。






たまに、物を隠されたり落書きされたりもする。











玲菜は心配して一緒にいてくれてるけど、玲菜まで嫌がらせされてないか心配だ。

















もしかしたら、されてるかもしれない。










そのことで謝ったら、辛いのはアンタの方でしょって哀しそうな顔をされてしまった。











正直、このことを苦痛だとか辛いだとかとは感じない。







あれ以上に悲しいことなんてないもん…。






葵のことなんて、すぐ忘れられると思ってた。







時間が解決してくれる、そう思ってたのに、ちっともそんなことはなかった。











時間がたてばたつほど、私の心は葵を必要とする。














もう、あんな風に一緒にいることなんてないんだってわかってるけど。
















それでも、葵の気配や声に敏感に反応して











葵を目で追ってる自分がいたんだ…。


< 183 / 268 >

この作品をシェア

pagetop