俺様彼氏と空手彼女


























私はその日、一睡もできなかった。















次の朝、私は重い足取りで教室へと入った。





「あ、おはよー璃依」



「おはよ…」




「どうかした??璃依」






玲菜はいち早く私の異変に気付いて、駆け寄ってきてくれた。




「なんでもないの…」




でも、とても打ち明ける気分ではなかった。




「アンタ、なんでもないって顔してないよ??」






「ホントに、なんでもないの…」




声が震えてしまったのが、自分でもよくわかった。






「璃依、アンタ…」





そんな私の暗い気持ちとは裏腹に、教室内を明るい声が突き抜けた。




「おっはよー森崎くん!!」





凜だった。











< 77 / 268 >

この作品をシェア

pagetop