1/5の罪と傷、6%の生きる糧

Count down

私が行った東京の病院は、

サイパンと比べて迅速で設備も整っていて

本当に素晴らしかった。

ここで診察を受けて、

私はどれだけ安心しただろう。

医者が私に、9週と2日目だね、

そうはっきり言ってくれたから、

この子が間違いなく彼の子供だと

確信して安心して。

不倫相手を騙した罪を背負っていく

覚悟をした。

後から本当の事を話してお金を

返せば済む問題ではなくて、

これ以降人を騙さなければよい問題

でもなくて、

人間として、

本当にどうしようもない性質の私でも

保ってきた決して譲らない一線を

超えた罪だ。


日本にさえいれば、

必要な書類手続きなんて、

どうにでもできた。

私は、とりあえず一刻も早く

これを全て終わらせたかった。


そうして

手術の日までのカウントダウンをした。
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