ピンクのタオル―恋人は野球選手―
『真鈴へ。』

そういう書き出しから始まっていた。


尚人の字はすごく綺麗でびっくりした。




『最近、まったく連絡できなくてごめんな。
ずっと練習してたんだ。
不振に陥ってしまって
前みたいに打てるようにならなくて
自分でもどうすればいいかわかんなくなって
めちゃくちゃ辛いんだ。
こんなこと言う俺、かっこわりーよな。

だけど、真鈴いつも言ってくれたよな。
尚人なら大丈夫!!!って。
あれ、すっげー元気もらえるんだ。
ありがとな。


真鈴がこのチケット持って見に来てくれる試合では俺、本当に頑張るから。
まじで頑張るから!!!
一打席でも多く打つから。
だから応援しててな。


真鈴、大好きだよ。』



そう書かれていた。



「な、なお…とっ…」


涙が止まらなかった。


ごめんね。




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