殺し屋
「敵の数だけが問題ですか?」
 にやり、と微笑みながらいう。
 間違いない。勝利を悟った顔だ。
「そうだが?」
「それに関しては、心配ご無用。コチラにも、協力者が居ます。優秀な狙撃手が」
「狙撃手? 一体誰だ?」
「優秀な、です。それ以上は言えません」
 口に人差し指を当てながらいう。
「……いいだろう、受けてやる」
「さすがは『殺し屋を殺す殺し屋』。期待を裏切らない」
「そっちこそ、期待を裏切るなよ」
 俺たちはテーブル越しに微笑みあった。
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