殺し屋
 握っていた物の刃が油や血にまみれ、使い物に成らなくなった時に俺はようやく腕を振り降ろすのを止めた。
 俺は獣のような声で叫んだ。
 外から聞こえる雷や雨の音が、俺の声を遮っている様だった。
 雷の光が、暗い室内を遠慮会釈無く照らす。すると見える、血にまみれた赤い死体。見てられない程に原形は止めて無かった。
 俺は後ずさり、何かに躓き後ろに転んだ。
 俺は、悪くない。俺は、俺は……。
 そう自分に言い聞かせながら、又俺は叫び続けた。
 雨が、雷が、涙が、止むまで。

 
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