捨て犬とあたし

翔との別れ。


『ぅ~ん…』

あたしは

伸びをしながら起きた。

捨て犬くんは

気持ちよさそうな

顔をして寝ている。


『あぁ…学校…』


あたしは部屋のドアを開けた。

太陽がサンサンとしていて

空には

雲1つない青空が

広がっている。

そのとき

あたしの携帯がなった。

翔から電話だ。

あたしはすぐに電話に出た。


『もしもし?』

「あ、乃愛。デートしねぇ?」

『いつ?』

「今から…あ、学校?」

『学校だけど…いいやっ♪』


あたしは翔と

デートすることになった。

服をきがえて

あたしは

待ち合わせ場所に向かった。

捨て犬くんのそばには

「勝手に帰っていいですよ」

と書いたメモを残してきた。




翔との

待ち合わせ場所まで着くと

もう彼はそこへ着ていた。


『しょーうっ♪』


あたしは小走りして

翔に近づいた。

でも

翔はなんだか

深刻な顔をしている。


『どぅしたの…?』

「………」

『…?』


変な空気が2人を包む。


「…もぅ…別れよう…?」

『…えっ…?』


あたしは

どうして

翔がそんなことを言うのか

まったく

わからなかった。


『…どぅして…?』

「…好きな人が…いるから…」


あたしの瞳は

涙で溢れそうになっていた。


「ごめんな…」

『…しょうがないょ…』

「……じゃあ…ありがとう…」

『…ッ…ぅッ…うん』


あたしに瞳からは

涙が零れていた。

翔との思い出が

たくさん、

たくさんよみがえってきた。

あたしは

泣きながらアパートへ戻った。





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