オレの相棒。

後攻めのオレ達は、一回表守備につく。


「一番はあいつか…。」

オレの目線の先には、影山がいる。


捕手で一番って、悠弥と何もかも一緒かよ。てことは…足も速いのか？



足場を慣らし、軽めの投球練習を始める。その様子を影山はじっと見ていた。


投球練習を終え、悠弥がマウンドにやってくる。



「東の球、いつもより気合いが入ってる。ストレートとスライダーが走ってるから、フォークも効果的に使える」


「ああ」

「リードいやなら首振っていいから」


「振らねー。つか、弱気なキャッチャーに投げたくねーんだけど」

「あ、そっか。悪い」



そう言って戻っていく悠弥の背中に、「絶対負けない」と呟いた。