君色の夢に恋をした。
「よーし!頑張るぞ!」
必要以上に大きい声を出しながら、勢いよく立ち上がる翔。
翔は立ち上がったと同時に、チームが待つグランドへと走っていった。
――今。翔は、夢へと再び駆け出したんだ。
「あっ!早口!」
翔が足を止めて、こちらへ振り返る。
「…夢、絶対叶えような!」
『……。』
私が返事をする間もなく、再び駆け出す翔。
そんな翔の背中には、真っ白い羽が見えたような気がした。