君色の夢に恋をした。


だけどさ、私は絵を描きたいのに、こうして待っているんだし。
出来るだけ早く、用件を言ってほしい。



「えっと、早口さん、ごめん!あのね?」



私と話す勇気が出てきたのか、なんなのか。
駆け足で女の子は、戻ってきた。



「あの……、よかったら今日、一緒にカラオケ行かない?」

「……ごめん。無理。」



秒殺、とでも言ったところだろうか。



カラオケよりも、絵。
人付き合いよりも、絵。



そんなの考えなくても、決まりきっている。








< 27 / 352 >

この作品をシェア

pagetop