君色の夢に恋をした。


「…なれていたと思うよ。」



まるで心を読んだかのように、静かに呟く中村先生。


思わずジッと見つめていたら、中村先生は穏やかに微笑んでくれた。



「…蒼井は、早口の太陽だった。」



なんだか、その言葉に救われた気がする。


もし早口が、俺によって少しでも良い方向に進めたのならば、

それは純粋に嬉しい。


胸が、ほっこりする。




――なぁ、神様。


願わくば、ずっと。


俺は早口の太陽で、いたかった――。




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