君色の夢に恋をした。


「…ただ両腕が複雑に骨折しており、右腕に関しては麻痺状態に陥っています。」



――きっと


誰よりも早口の夢を、応援していた。


誰よりも、夢へと頑張る早口を間近で見ていた。



「これからは物を握るのはおろか、手を動かすことさえ…

難しいでしょう。」





だけど、




早口の夢を奪ったのも、俺でした。









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