好きの代わりに…




「杏奈?」


「あ。ごめんねっ」



この光景を眺めて足を止めていたあたしを心配して由香が話しかけてくれた。



「もう~しっかり♪」

由香が勢いよくあたしの背中を叩く。


あたしはうん。と言って由香の背中を叩き返し、前に進んだ。


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体育館へ入場すると、やっぱり親はあんまり来ていなかった。


「やっぱり高校だもんね?」

隣に座った由香がそう言った。

あたしは、
親に入学式なんて一度も来てもらったことがない。


小学校も、中学校も…






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