上司に恋しちゃいました
想像もしなかった言葉に、一瞬頭が真っ白になった。


お父さんからそんな言葉が出てくるなんて……。


いつも無愛想で寡黙なお父さん。


まともに会話なんてしたことがなかった。


あたしの成績のことしか関心がないんだと思っていた。


それなのに……。


言葉に詰まって、なんて返事をしていいか分からなかった。


瞳に浮かんだ涙を、電話ごしにいるお父さんに知られたくなくて、


「……うん」


と一言だけ返した。


なんだか照れ臭くて、それ以上話すことができなかった。

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