夏空




その後、俺らは
お互いの部活に向かった。


廊下を歩いていたとき、遠くから歩の奇声が聞こえた。

俺が、その奇声がする方に行こうと思ったとき誰かに引き止められた。


「ねぇ、早崎くん」


振り向くとそこには、三浦唯が立っていた。


「早崎くん、私ね他中の
隆史(たかし)って子に
ストーカーされてるの。
それでね、できたら
早崎くんに私の彼氏役に
なってもらいたいの。」



そう言うと、三浦は俺の手を掴んで泣き出した。



「私、本当に辛くて…
よければ、昔っから
付き合ってたみたいに
振る舞ってくれない?」



そう言いながら頭を下げた。



俺は昔から断れないタイプの人間だった。


だから思わず、
「俺は構わない」だなんて
言ってしまった。







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