夏空




「あたしら、ちょっとだけ叱ってたの」


葵はそう言いながら、唯ちゃんに制服を返した。


「ふーん……やっぱり」


唯ちゃんは私に軽蔑の眼差しを向ける。

私には、それが耐えられなかった。

無言でその場を立ち去ろうとすると、唯ちゃんが私を止めた。


「どこ行くの?」


その言葉を私は無視して、歩きだした。







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