夏空
「えへへー…、私の片思いの人には彼女いたみたい」
髪をくしゃくしゃに掻きながら言った。
すると、唯ちゃんが
「それって、うちのせい?」
と、聞いてきた。
驚きの質問。
私が呆然と黙っていると
唯ちゃんがまた口を開いた。
「歩、康助のこと好きみたいだから」
うん。好きだよ、
今も大好き。
でもね?―――
「違うよー!
康助はただの幼なじみだからさ」
―――本当のこと言えないのが私なの。
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