王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
 たしかに・・・関係ないかもな。

「ああ、たしかに関係ないな」

「だろ、だから俺はみやびから離れねぇ」

「そうか・・・」

 俺には高坂の邪魔をする権利なんてない
もんな・・・。

「だったら今すぐ寮にでも戻れよ」

 そう言いながら高坂は姫野の抱きしめ
た。

 それを見て俺はますますイライラしてき
た。

 何で俺こんなにイラついてんだ?

 別に好きでもない女のことなんてほっと
けばいいのに。

 今までみたいに無視すればいいのにな。

 そう思ってるうちに俺はようやく自分の
気持ちに気づいた。

「そうか・・・」

 俺、姫野が好きなのか・・・。

「ははははは」

 自分の馬鹿さに笑えてきた。

「お前大丈夫か?」

「光君・・・?」

 どうして俺は今まで気づかなかったん
だ?

 ほんと馬鹿だよ俺は・・・。

「俺にお前と姫野を離す理由ができた。だ
から俺は帰らねぇ」

「そうか・・・やっと自分の気持ちに気づ
くことができたんだな・・・」

「お前なに言って・・・」

 もしかして俺が来たときからこうなるこ
とを予想してたのか?
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