王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
 美里の行動に俺はお化けより美里の方が
怖いと思った。

 これで俺は美里の怖さを改めて実感した。

「人来たよ二人とも」

 姫野が珍しく空気をよんだ。

「いらっしゃいませお客様」

 そう言いながら俺は頭を下げた。そして
頭を上げ、来た奴の顔を見るとそいつは俺
の知り合いだった。

「よー柊!久しぶり」

「しゅ、秀・・・」

 秀は俺と美里が中学までずっと一緒だっ
た奴だ。

 ちなみに俺の親友で美里の初恋の相手だ。

「なんで秀がここに居んの!?」

「久々に会いたくなってなー柊に!」

 それ告ってんのか秀・・・。

「光高校生になってから一回も電話もメー
ルもしないから柊から言っといてくんない
かなー?」

「いいけど」

「そういえば光ってどこの高校に行ったん
だっけ?」

 やばっ!

「あ、あたしも分かんない。それより早く
座って」

「あーごめん」

 秀は俺に気づいてない、大丈夫だな。

「光ちゃーんこっち手伝って!」

 姫野・・・こういう時にも空気よんでく
れよ。

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