王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
 すると姫野は顔を青ざめて言った。

「無理無理無理無理絶対無理!!」

「こわいのか?」

 姫野は顔を縦に振った。

「そうか、こわいのか・・・」

 俺が指差したのはお化け屋敷。

 ますます行きたくなるな。

「よし、行くぞ」

「ふぇ?」

 涙目になりらがら姫野は変な声を出し
た。

「い・・・行くの!?」

「行くに決まってるだろ?」

「決まってなんかないよ~」

 そう言う姫野を無視して俺は無理やり
姫野をお化け屋敷の中へ入れた。

「ひっく、う・・・」

 姫野は完全に泣き出してしまった。

 そういえば文化祭の時もお化け屋敷に
入って泣いてたな・・・忘れてた。

 俺は足を止めた。

 それならあの時みたいにいってやろう
あの言葉を。


「大丈夫だ姫野、俺がついてる」

 俺がそう言うと姫野は泣き止んだ。

「光君・・・」

「なんだ?」

 姫野は笑顔で、

「ありがとう」

 と言った。

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