初恋 ―約束。―


葉月たちの家に着くと、葉月が出迎えてくれた。


「瑛也も中にいるよ?…川島はまだ」



「そか。…お邪魔しまーす☆」


「…っておい!お前平気なのかよ?俺と瑛也とお前3人しか家に…」

と言いかけたところで葉月は顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。


「えー?だって二人でしょ?信頼してるし♪大丈夫♪」

あははっと笑いかけると葉月は少し目つきを鋭くした。



「…信頼してても…俺たちだって男なんだぜ?……あんまり信頼しすぎんな」



「…あはははっ!なんでそんなに真剣なの?ま、いいじゃん♪入るよ☆」





がちゃ☆


「おじゃましまーす☆」

「あー夏鈴ちゃん♪いらっしゃ~い!夏鈴ちゃんの料理楽しみだなぁ♪」


あは…あはは…


あたしの料理を見たらきっとその台詞は言えないはず。




ピンポーン♪

「おじゃましまーす!みきだよ~」



「…みきぃ…」「あはは、みきちゃん…」「あいつは…」



足音が聞こえる。


みきは勝手に入ってきているようだ。


みきはがちゃっとドアを開けボスンとソファーに腰を下ろした。


「夏鈴の料理楽しみ~☆」



…このセリフに対してもさっきの台詞を繰り返すのみである。




< 119 / 201 >

この作品をシェア

pagetop