初恋 ―約束。―


あたしの耳に〝あの子〟の言葉がよみがえる。




『花ことばはね、約束。』



あぁ、

あたしは〝あの子〟に『約束』できるのでしょうか。

気づいてる、本当は。

あたしが年をとるたび、思い出が増えるたびに



〝あの子〟の声、顔、言葉…。

思い出のかけらを少しずつ失っていること。

本当は、気づいてる。



だけど、いまさら…。




他の人を好きになんて、

なれない。











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