流れ星のカケラ【完】

『優貴ちゃん、今から打ってもらうんだけど大丈夫?』

コクンと頷く。

『じゃあここに打ってね。全部終わったら俺に教えて?』

坂木さんはさっきと違うパソコンを私の前に差し出す。

画面にはきっと私たちが移動中に他の人が作ったであろう質問などが書いてあった。

''氏名を書いて下さい。''

「釘宮優貴」

''両親の名前を書いて下さい''

「釘宮優華、釘宮千鶴」

''住所を書いて下さい''

「T都M区○○1224-0125」

''生年月日を書いて下さい''

「19xx年7月7日」

''血液型を書いて下さい''

「B型」

''最後にご両親を見たのはいつですか?''

「玄関前」

''最後に話した言葉はなんですか?''

「行ってきます」

お父さん、本当にごめんなさい。
素直な心があれば言えてたのにね。

''ご両親の好きなところを書いて下さい''

「私を愛してくれていたこと。」

もうそれしかないよ。
愛されていたから幸せだったんだ。

''ご両親の嫌なところを書いて下さい''

「私を置いて逝ってしまったこと」

ねぇ、なんで私を置いて逝ってしまったの?
怒られていたことも今でさえ愛を感じるから嫌にはならない。


''ご両親のご友人を書いて下さい''

「西崎真奈、西崎智(サトシ)」

他の人はあんまし知らない。
お母さん達と美奈ママ達は長い付き合いらしいし。

そのあともいろんな質問に答えていった。

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