流れ星のカケラ【完】
昨日と違って、今日はすんごい時間が過ぎるのが遅く感じてしまう。
聖が休みだと知った時、ホッとした自分だったけれど、
隣を見てしまうと、何か寂しい。
もう、10分経ったと思っていても、実際には5分も経っていない。
そんなことが授業中ずっとだった。
「優貴ー!帰ろう♪」
「うん。」
やっと終わった学校。
いつもだったら、授業が楽しかったのに、
今日は全然楽しくなかった。
帰り道、美奈と別れる道で、
「優貴、やっぱり話して欲しい。朝はあぁ言ったけど心配だよ。」
そう美奈に言われて私は家に帰らずに美奈の家に向かった。
久しぶりに見る美奈ママ。
優しい笑顔で出迎えてくれた。
「優貴ちゃんっ!久しぶりだね。」
「ご無沙汰してます。」
「さぁさ、あがって!」
「お邪魔します。」
私が靴を脱いだのを確認したのか、美奈は私の腕をとって階段を上がっていった。
確か美奈の部屋は置くから3番目。
美奈の部屋は、1年ぶり?
緑系統で統一されたお部屋。
見ているだけでなんか癒される。
「優貴、座って?」
「うん。美奈の部屋、変わってないね。」
私は、丸いクッションのイスの上に座る。
美奈は四角いクッションのイスの上に。