流れ星のカケラ【完】
お風呂から上がって咲さんの服を着た。
『優貴ちゃん…』
リビングに行くと咲さんが私を呼ぶ。
きっと坂木さんが話したのかな?
『優貴ちゃん、早く寝よっか?』
意外な言葉が咲さんの口からでた。
『かわいそうに…』
その言葉が聞えると思ったのに…。
でも、聞えなくてよかったと胸をなでおろす。
『私の部屋で一緒に寝よ?』
今日は誰かと寝たいと思ってた。
1人じゃなんか寂しくて、
怖くて…。
咲さんにコクンと頷く。
『じゃあ早く行こう。徹、お休みー。』
咲さんが坂木さんに言った後、
私はペコリと頭を下げて咲さんの後をついていった。
『ここが私の部屋なんだ。』
咲さんの部屋は玄関のドアから3番目の扉。
中に入ると白と青を基調とした明るくて涼しげな部屋だった。
空をイメージしてるのかな?
もし、今私に部屋の模様替えができるならきっと宇宙にするのかな?
星空のイメージで作るのかな。
咲さんの部屋にあるベッドはダブルベッドで大きかった。
『あっ、別に徹がここで寝てるわけじゃないよ?徹の部屋もダブルベッドなの。』
この時、私はなんのことかサッパリわかんないけど取り合えず頷いといた。
2人でベッドに入ると
スプリングの軋む音が聞える。
『ねぇ、優貴ちゃん。私と徹の恋の話、聞く?なんか優貴ちゃんに話したくなっちゃった。』
坂木さんと咲さんの恋のお話、
聞けるなら聞きたいな。
だって、坂木さんも咲さんのおかげで希望を見つけたんでしょ?
私も、いつか出会うんだよね?