二度目の"好き"を 初めての"愛してる"を

その瞳に過去の記憶が蘇りそうになる。

この雰囲気に、思わず錯覚しそうになる。



でも--…



「ごめんなさい…」

そんな雰囲気にのまれる前にバッと振り払って襖を開けた。


「麻衣!」


その一言で足を止めそうになったがぐっと堪えて走り出した。



--胸がズキズキする。


ごめんなさい・・・・福野。

私はまだあなたを見てまっすぐに話すことさえできないの。










別れてから何年もたつのに

もういい歳をした大人なのに

いまだに割り切れない。



そんな自分が--嫌になる。



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