【短編集】フルーツ★バスケット

柚子色


 お手伝い最後の日に、二人に集まってもらい正直な気持ちを述べる事にした。

「君から誘ってくれるなんて、嬉しいよ」

「お前を守れるの、オレしかいないって気付いたんだろ」

 相変わらず、勝手に言ってるね。

 でも、それさえも今は楽しい。

「今日は、お世話になった二人に報告しておこうと思いまして」

「勿体つけるなよ!」

「良い報告だといいな」

「多分、嬉しい答えだと思います」

 最高の笑顔を結城と旦那様に向けた。

 二人は、怪訝そうに見合っている。

 やっぱり似ているんだね。

「あたしで良ければ、お付き合いさせてください!!」

「俺と?」
「オレと?」

「はい」

 あたしの返事に、二人の間に見えない火花が更に飛び交っている。

 こういう生活も有りだよね。




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