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転校

『璃昂なんか…嫌い』



ジリリリリ―――

「うっ…」
またあの夢だ。

夢…というか、中学の時の記憶。
あのときから私は、誰も信じない。


「璃昂ー?起きたの?ちょっといらっしゃい」









――――と、思っていたけど…










「来週パパが転勤でお引越しするのっ!璃昂もいらっしゃい♪」
「…は?」
「すーっごいキレイな学校なのよ!」

いやいや…そこじゃなくて。

「え、やだ。めんどくさいし」
「あらそう。じゃあ親戚の伯母様のところに預かってもらう?」
私は伯母様が大の苦手。
それを知っている私のバカな両親は、何かあるとすぐ伯母様の名前を出して脅してくる。
伯母様といると、どう頑張っても、同じ空気に耐えられなくなってくる。

「…分かりました、行きます…」


こうして無理矢理連れてこられた…


『桜谷高等学院』