二藍蝶

触れる†浬

真っ暗だった部屋に
今、明かりが灯る。

その眩しい光を受けて
眠っていた弦は、目覚め
手の甲で目を隠す。

「カイリ?
 眩しいから電気消せよ」

「ああ、起したか、ごめん
 もう出るから
 ちょっと待って」
 
浬は、携帯電話と煙草を
上着のポケットにしまう。

そして、テーブルの上に
置かれた鍵を手に取る。

起き上がる、弦。

「カイリ
 どこか行くのか?
 
 バイク使うの、いいの?
 約束破って・・・」

「ああ、行ってくる」
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