二藍蝶

続・触れる†浬

「本当にいいの?」

「アイ、嫌なら言って?」

俺は、今までこんな言葉を
女相手に、吐いた事は無い。

相手が初めてだろうが
何だろうが、俺の欲望をただ
目の前で着衣を脱ぎ捨てて
裸になる女にぶつけて来た。

自分の思いのままに・・・

それなのに、俺

今回ばかりは、何かが違う。

俺は、お前を求める一方で
お前が、泣いて嫌だと拒めば
いいのに・・・
そしたら、止められる。

そう、思うのだった。

そうすれば、俺はお前に
触れなくて済む・・・

お前に触れたい。
だけど、触れてはいけない。

お前に触れれば
俺はきっと、俺で無くなる。
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