二藍蝶
貴方の鼓動の音を
毎夜、毎夜、こっそり
確認しながら
私は、ほっと息をつく。

貴方の寝息に自分の息を
重ねて眠る・・・

浬・・・

私が捨てて欲しいと願えば
貴方は捨ててくれますか?

無理だよね

そんなことを望めば
私が捨てられる・・・

あの時のように・・・

私は貴方をもう二度と
失いたくないから

何も言わない。

何も望まない。

黙って貴方に付いて行く。

感情が壊れても、貴方に
似合う強い女になる。

浬・・・

私は、浬の唇に口づけた。

「じゃあ 
 いってきます」
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