二藍蝶
藍の声・・・

「カイリ・・・
 貴方に駄目だと言われたら 
 
 貴方に
 ここを追い出されたら
 
 私は、どこに行けばいいの?

 さよならするつもりで
 貴方は、この私を抱いたの?

 ねえ、違うでしょう?」

藍の潤む瞳・・・

浬の右腕に棲む、黒龍は
藍の体にしがみ付く。

強く強く、浬は藍を抱きしめる

「俺は、ただ
 お前を守りたいだけ・・・」

「じゃあ、傍に居てよ
 
 一番近くに居て
 私を守ってよ
 
 アンタ、入江組
 八代目組長なんでしょう?

 ガタガタ言ってないで
 組と愛する女の両方
 しっかり守ってみなさいよ」
< 764 / 918 >

この作品をシェア

pagetop