【短編】運命の糸
糸の見える眼鏡
「あいつ、なんなんだよ!ほんとふざけてるよな。」

学校の帰り道に、武志は友達に愚痴をこぼしていた。

「まあまあ、吉田も悪気があったワケじゃないって。」

武志は吉田にギターを貸していた。

返してもらおうと話しをしたところ、ギターを壊してしまったと告白されたのであった。

「代わりのギター弁償してもらえばいいだろ?
あ、明日CDもってこいよ!じゃあな。」

武志は友達と別れた。

家に帰る為の細い道に占い師が店を構えていた。

「これ、兄ちゃん。」

占い師が武志に声をかけた。武志は最初、無視しようとしたがしつこく呼び止められた為、足を止めることにした。

「兄ちゃん、ストレス溜まっとるな。
人間関係に疲れてるね、いらない縁を切っちゃうかい?」

「…はい?
ちょっと、なに言ってんの?縁を切るってなによ。」

そう言われた占い師は、椅子の下に置いていた段ボールから眼鏡を取り出した。

「これをかけると…」
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