甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「なあ、裕子」

「なあに?」

「俺、裕子に言ったっけ?」

「なにを?」

「好き、って」

「……………」

「愛してる、って」

「征一さん…」

征一さんから言われたくて堪らなかった、ふたつの言葉…

私は小さく首を振った。

「ごめんな。心では何度も言ったんだよ」

「征一さん…」

「裕子、好きだ。愛してる」

「征一さん…」

「上目遣いはダメだって言ったろ」

「征…、あ、あん、いや! 待って」

征一さんの甘いキスで、思考が止まりそうになる。私は慌てて征一さんの胸を押し返した。

「どうした?」

「頭が変になる前に、私にも言わせて」

「……………」

「私も征一さんが好き。征一さんは、私が初めて好きになった人なの。この歳でおかしいと思うでしょうけど。私の初めてを、征一さんに貰ってほしいの」

「裕子。俺はおまえの初めての男になるし、最後の男にもなってみせる。おまえは誰にも、やらない」

「私も征一さんだけでいい。他の人なんか考えられない。
征一さん、抱いて………」
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