素敵すぎる上司
鎌田社長は、目付きの鋭い若い男の人を背後に従い、管理課に現れた。


「お忙しいところをすみません」


「いえいえ、わざわざお越しいただいて、こちらこそ」


などと、一見親しげに挨拶を交わす拓哉さんと鎌田社長だけど、連れの目付きの鋭い人が、スーツの内ポケットに手を差し入れるのを、私は見逃さなかった。


ナイフか、拳銃か……!?


怖がっている暇はない。

私は素早く、拓哉さんの前に立ちはだかった。


「止めてください! 拓哉さんは、会社のために仕方なくした事なんです。この人を恨むのは、筋違いです。どうかはやまった事は、しないでください!」


私は両手を広げて拓哉さんを庇い、目付きの鋭い人をキッと睨んだ。

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