俺様と奏でるハーモニー
それに対する森本先生の答えは。
「多分、教職教養と一般教養は7~8割、専門も8割程度できていると思います」
1次試験は筆記のみ。教科によって違うけれど、ボーダーラインは7割以上とか、8割と言われているの。
「森本先生、よかったね!! それだけ取れたら、1次はパスできるんじゃない?」
さっきまでのいろんなもやもやを忘れるように、私は心からそれを喜んだわ。
だって、彼女にも幸せになって欲しいもの。
城田先生、修さんもうなづいている。
「……だといいんだけど。でも、今までの中では一番よくできたかな」
そこで修さんがまたストレートに聞いたことは、やっぱり。
「一次はクリアしたつもりで二次の対策をしなきゃならないだろ?
面接と……あれ、家庭科って、実技あるんだっけ?」
「実技があるのは体育と音楽と美術だけですよ、修さん」
やんわりと私が訂正したら、森本先生が首を振った。
「ううん、あの……私も実技があるの……『小学校』で受験したから」
しょ、しょうがっこう?